先ほども説明したように保険外交員として保険を販売するためには、生命保険募集人資格が必要となります。そのために必要になるのが生保一般課程試験(生保募集人試験)と呼ばれる業界統一試験になります。
この試験は保険外交員だけでなく、生命保険会社や損害保険会社で働く事務職などの人も受験する必要があるようです。
生保一般課程試験(生保募集人試験)の内容は生命保険の商品知識や生命保険の販売におけるコンプライアンスなど、生命保険の販売する時に求められる基礎的な知識となります。合格点は70%以上となっています。
基礎的な内容となるため、難易度は高くありません。それでも合格率は80%以上となっているので、簡単だからと言って、手を抜いてはいけません。うっかり不合格になってしまった場合、逆に目立つことになり、そういう意味でリスクは高いとも言えます。
生保一般課程試験はその会社特有のものではなく、業界共通の試験となります。ですから、生命保険会社や損害保険会社で働く人は皆、この試験を受けていることになります。
問題内容は○×問題や語句選択が95%、5%が計算問題となっています。
保険を販売するための資格は段階的になっていて、先ほど紹介したのは第一段階の生保一般課程試験(生保募集人試験)ですが、次の段階の試験となるのが、生保専門課程試験となります。
生保専門課程試験は生命保険の募集や販売を行う人で、一般課程試験を合格した人が受験できる試験となります。生命保険の商品に変額保険というものがありますが、変額保険を販売するためには、この生保専門課程試験に合格しなければいけません。
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生保専門課程試験は一般課程試験と比べるともう少し専門的な知識が必要となります。これは、「一般課程で得た基礎知識をもとに、保険販売に関連する専門知識・周辺知識を修得し、顧客ニーズへの基本的対応力を高めること」を目的としているからです。
また、専門課程試験に合格すると『ライフ・コンサルタント(LC)』の称号を得ることができます。名刺にもこの肩書きを使用することができるので、生保専門課程試験に合格すると、本人もステップアップできた達成感が味わえ、励みになるようです。
生保専門課程試験の合格点は70点以上、合格率は約70%となっています。試験は年3回行われます。
生保一般課程試験(生保募集人試験)→生保専門課程試験の次の段階になるのが生保応用課程試験です。生保専門課程試験に合格した人が次にチャレンジする試験になります。
「専門課程で得た知識を活かした応用力・実践力を養成し、ファイナンシャル・プランニング・サービスに必要な全般的知識を修得すること」が目的とされ、生保専門課程試験よりもさらに高度な知識が要求される試験となります。
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保険外交員だけでなく、生命保険会社の営業職や事務職の人の昇進の要件となっていることもあります。また、専門課程試験に合格すると『シニア・ライフ・コンサルタント(SLC)』の称号を得ることができます。名刺にもこの肩書きをもちろん使用することができるので、保険の営業活動の際、信頼性をアピールすることもできます。
生保応用課程試験は、業界共通の試験です。試験の内容としては、○×問題や語句選択が70%、30%が計算問題となっています。合格点は70点以上となっています。難易度は少し高くなりますから、試験にむけてしっかりと対策をするようにしましょう。
専門課程試験では老後の生活資金の計算の流れなどが問われるので、きちんと計算できるようにしておくことがポイントです。
次はいよいよ最終段階の試験、応用課程の合格者が受けられる大学課程試験について紹介します。最上級試験であるため、さらなる専門的な知識の習得を目指します。この試験の合格者で、一定の条件を満たす者には『トータル・ライフ・ コンサルタント:TLC(生保協会認定FP)』の称号が社団法人生命保険協会より付与されます。大学課程試験のカリキュラムは6科目あります。
1.ファイナンシャルプランニング
2.個人保険商品研究
3.資産運用設計(金融商品・不動産)
4.生命保険と税・相談
5.隣接業界の商品と社会保障
6.企業保険商品研究
以上の6科目すべてに合格しなければいけません。生命保険において一番難しい資格になりますが、外資系生命保険会社の営業社員で勤続2年以上の人はほとんどこの資格を持っているようです。
『トータル・ライフ・ コンサルタント:TLC(生保協会認定FP)』の資格を持っている人は、保険の知識も豊富にあり、またコンサルティングも能力があるということですから、営業がしやすくなると思います。